医療事務の業務
医療事務の業務には、大きく分けると2つ「日常業務」と「請求業務」があります。請求業務というのは、月末のレセプト作成業務のことをいいますが、日常業務とは、カルテ管理です。
カルテは、患者の保険証の記載内容・診察内容が書き込まれたもので、非常に大切な情報でいっぱいです。病状の経過などは医師が記載しますが、患者の生年月日や住所、性別や保険証の記載内容の入力作業などは医療事務のスタッフが行います。
最近では電子カルテを導入している病院もあり、その場合コンピューター管理により管理されていますが、手書きの場合はカルテ室などから随時取り出す必要があり、その際の貸し出しの管理も非常に大切な仕事になります。
そして、最終的にそのカルテをもとに診療報酬を算定し患者の窓口負担額を徴収します。電子カルテ、手書きカルテどちらにしても、カルテというのは診察になくてはならないもので診察が行われるたびに新たな情報が追記されていくもの。管理や作成は、とても慎重に行わなければなりません。
医療事務の魅力
医療事務は、スキルアップができる、資格を取得しなくても働ける、勤務時間がバリエーションに富んでいるなど、さまざまな魅力があります。
医療事務は、事務としての知識だけでなく、医療に関して、いろいろな知識を身に付けられるということで、スキルアップを目的とした人にとってはお薦めの資格といえます。
医療に関する知識を身に付けるということは、医療事務以外の仕事では、まず無理なことといえるのではないでしょうか。
医療事務としての仕事の一例でお話しします、例えば、いつも通院している所が内科なのに、怪我をしたから見て欲しいと相談される人が、患者さんの中には、いらっしゃいます。
怪我をした患者さんがいつも通院しているからと内科医に相談しても正確な診察さえできないことがあります、また、最悪の場合、骨折していることさえあり得るので、整形外科を紹介してあげるのが最良の処置だといえます。
あるいは、頭を打った患者さんが、整形外科に来院された場合、手や足などと違い、脳に異常があることも考えられるので、脳神経外科を紹介してあげる事が必要な場合もあります。
以上のように、患者さんの中には、症状の違いと専門医の違いを把握していらっしゃらない方もおられるのです。
怪我や、病気で医者にかかる方の中には、お年寄りや小さな子供さんも多くいらっしゃいます。
お年寄りや小さな子供さんを抱えた親が、症状と専門医の関係を理解できず、病院を「はしご」することは、非常に大きな負担となります。
医療事務の知識の中には、症状による専門医を判断すしアドバイスしてあげる事ができるというものがあります、この知識は、自分の家族や知人が病気になったり、怪我をした時にも、非常に役立つものです。
医療事務の勉強方法
医療事務の勉強方法は色々あります、資格を取るための勉強方法と、ただ単に知識を増やしたい人の勉強方法は違ってくるでしょう、そこで、さまざまある医療事務の勉強方法を考えてみましょう。
医療事務の資格取得を目指すか、知識だけが欲しいのかで違ってくるでしょうが、専門学校、通信教育、通学講座そして独学などが考えられます。
目的や環境によっても違ってくるでしょうが、どの方法が自分に一番合っているのかを決めなくてはいけません、そのためにそれぞれの勉強方法について細かく見ていきましょう。
まず、最初に見ておく必要があるのは費用面です。費用面だけを考えれば一番有利なのは、やはり独学です、しかし、独学で医療事務の専門的な知識を習得するのは至難の業です。
ある程度の知識がありそれに増して知識を得たいという人には向いているでしょうが、これから資格取得を考えている人には一寸お勧めできません。また、制約がないので、資格取得までにかかる時間を予測することも困難です。
医療事務の資格取得を考えている方で、通学できる範囲内に教室がある場合は、通学による講座の受講をお薦めします。
医療事務の募集
医療事務の募集は、ハローワークや就職雑誌などはもちろんのこと、新しくクリニックが出来ると張り紙がして合ったりと、募集の形態はいろいろです。
病院や診療所などが新たに開院するときは必ずといって良いほど募集されるのが、医療事務の担当者です。
医療事務は、必ず資格が必要だという仕事ではありませんが、新たに医療事務の仕事をしたいという場合は資格を持っていることが有利になるのは考える余地はありません。
ただ、医療事務では、資格を持っていても仕事の現場で直ぐに戦力となり得るかどうかは別の話になってきます、現場で即戦力になれる方は現場の知識や経験が必要で、そんなに多くないというのが現状のようです。
なぜなら、医療事務の実際の仕事の内容は、病院によって違っているということもありますし、何科で働くかによっても違ってくるからです。
今まで、内科で働いていた人が、外科に行けば、同じ、医療事務の仕事でもその内容は違ってきます。そのため、その診療科に合った医療事務のやり方を、改めて覚える必要があるのです。
このことから、医療事務資格を持っている人も、持っていない人も、新たに仕事場を変える場合は、ほぼ同じ条件でのスタートだといえるのかもしれません。
病院によっては、資格の有無にこだわらないところや、経験がないと受け付けてくれない所など様々ですから、医療事務を募集している病院が見つかったら、まず、あなたの条件で、応募できるのかできないのかを確認しましょう。